観葉植物

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観葉植物の「緑色」が人間に与える効果とは?

観葉植物の緑色がもたらす心理的効果

緑色の心理効果:リラックス、安心感、ストレス軽減

観葉植物の緑色は、私たちの心に安らぎを与え、リラックスさせる効果があると言われています。
これは、緑色が自然界で最も多く存在する色であり、私たちの祖先が長い間、緑豊かな環境の中で生活してきたことと関係があると考えられています。
緑色を見ることで、私たちは無意識のうちに自然とのつながりを感じ、安心感を得ることができるのです。

また、緑色には心拍数や血圧を安定させ、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制する効果、交感神経の興奮を抑えて副交感神経を優位にする効果があるとも言われています。
副交感神経は、リラックスしているときに働く神経であり、緑色を見ることで、心身ともにリラックスした状態へと導かれることが期待できます。

ストレス社会と呼ばれる現代において、観葉植物の緑色は私たちの心を癒やし、ストレスを軽減してくれる貴重な存在と言えるでしょう。

参考:フェイクグリーンが職場環境改善にもたらす効果|sciencingstyle
室内に観葉植物を置く効用|住友化学園芸

なぜ緑色は目に優しいのか?科学的根拠を解説

緑色が目に優しいと言われるのは、人間の目の構造と光の波長の関係に理由があります。
人間の目は、可視光線と呼ばれる波長範囲の光を知覚することができます。
可視光線は、波長の短い方から順に、紫、青、水色、緑、黄、橙、赤と並んでおり、緑色は、この可視光線のほぼ中間に位置しています。

人間の目は、緑色の波長の光を最も効率よく捉えることができるように進化してきたと考えられています。
これは、緑色が自然界で最も多く存在する色であり、太陽光の中でも緑色の波長が比較的多く含まれているためです。
そのため、緑色を見ることは目への負担が少なく、目に優しいと感じられるのです。

また、緑色は他の色に比べて、網膜への刺激が少ないという特徴もあります。
例えば、赤色や黄色などの暖色系の色は、目を興奮させる効果がありますが、長時間見続けると、目が疲れてしまうことがあります。
一方、緑色は目に穏やかな刺激を与えるため、長時間見続けても目が疲れにくいという特性があるのです。

参考:オフィス空間の植物が人間の生理・心理反応に及ぼす影響に関する研究|長崎大学

緑色を見ることで集中力・記憶力は向上する?

緑色には、リラックス効果だけでなく、集中力や記憶力を向上させる効果もあると言われています。
これは、緑色が脳内のα波(アルファ波)を増加させる効果があるためと考えられています。
α波はリラックスしているときや集中しているときに現れる脳波であり、α波が増加することで、集中力や記憶力が高まると言われています。

また、緑色には創造性を刺激する効果もあると言われています。
これは、緑色が自然とのつながりを感じさせ、心にゆとりをもたらすためと考えられています。
心にゆとりがあると新しいアイデアが浮かびやすくなり、創造性が高まる可能性があります。

ただし、緑色を見るだけで必ずしも集中力や記憶力が向上するわけではありません。
集中力や記憶力は、さまざまな要因によって影響を受けるため、緑色はあくまでもその要因の一つとして考えるべきでしょう。
しかし、緑色を積極的に取り入れることで、集中力や記憶力を高めるための環境を整えることは可能です。

緑色と健康:観葉植物がもたらす身体的効果

眼精疲労の軽減:緑視率との関係

観葉植物の緑色は、眼精疲労の軽減に効果があると言われています。
これは、「緑視率」という概念と関係があります。
緑視率とは、視界に入る緑色の割合のことです。
緑視率が高いほど、目はリラックスし眼精疲労が軽減されると考えられています。

現代社会では、パソコンやスマートフォンなどのデジタルデバイスの使用が増え、目を酷使する機会が多くなっています。
長時間画面を見続けると、目の筋肉が緊張し、眼精疲労を引き起こしやすくなります。
このような状況において、観葉植物を視界に入る場所に置くことで、緑視率を高めて目の緊張を和らげ、眼精疲労を軽減することが期待できます。

また、緑色は目のピント調節機能を司る毛様体筋をリラックスさせる効果があるという研究結果も報告されています。
毛様体筋は、近くのものを見るときに緊張し、遠くのものを見るときに弛緩します。
観葉植物の緑色を見ることで毛様体筋が弛緩し、目のピント調節機能が改善される可能性があります。

空気清浄効果との相乗効果:健康的な室内環境

観葉植物は緑色による視覚的な効果だけでなく、空気清浄効果によっても私たちの健康に貢献しています。
観葉植物は、光合成の過程で二酸化炭素を吸収し、酸素を放出します。
また、葉の気孔からホルムアルデヒド、ベンゼン、キシレンなどの有害物質を吸収し、分解・無害化する能力も持っています。

これらの有害物質は、建材や家具、塗料、接着剤などから放出され、シックハウス症候群の原因となることがあります。
シックハウス症候群は、頭痛、めまい、吐き気、目の痛み、鼻水、のどの痛みなど、さまざまな症状を引き起こします。
観葉植物を室内に置くことでこれらの有害物質を除去し、空気をきれいにすることでシックハウス症候群の予防や症状の緩和に効果が期待できます。

観葉植物の空気清浄効果と、緑色による視覚的なリラックス効果が相乗的に働くことで、より健康的で快適な室内環境を作り出すことができるでしょう。

自然との触れ合い:バイオフィリア仮説

観葉植物の緑色がもたらす健康効果は、「バイオフィリア仮説」という考え方とも関連があります。
バイオフィリア仮説とは、人間は本能的に自然とのつながりを求める傾向があるという仮説です。
この仮説は、アメリカの生物学者エドワード・O・ウィルソンによって提唱されました。

人間は、長い進化の過程で自然の中で生活してきました。
そのため、私たちの心身は自然との触れ合いによって、最も健康な状態を保つことができるようにプログラムされていると考えられています。

しかし、現代社会では都市化が進み、自然との触れ合いが減少しています。
その結果、ストレスや疲労、さまざまな心身の不調を抱える人が増えていると言われています。

観葉植物を室内に置くことは、都会にいながらにして手軽に自然との触れ合いを増やすことができる方法の一つです。
観葉植物の緑色を見ることで、私たちは無意識のうちに自然とのつながりを感じ、心身ともにリラックスして健康な状態を取り戻すことができると考えられています。
バイオフィリア仮説は、観葉植物の緑色がもたらす健康効果を説明する上で、重要な考え方の一つと言えるでしょう。

観葉植物の緑色を効果的に取り入れる方法

インテリアとしての配置:視界に入る工夫

観葉植物の緑色を効果的に取り入れるためには、インテリアとしての配置が重要です。
まず、意識的に視界に入る場所に置くことがポイントです。

例えば、リビングのソファの横や、デスクの脇、ベッドサイドなど、普段よく過ごす場所や、目にする機会が多い場所に置くことで、緑色の効果をより多く得ることができます。

また、複数の観葉植物を組み合わせることで、より効果的に緑色を取り入れることができます。
高さの異なる植物を組み合わせたり、葉の形や色の異なる植物を組み合わせたりすることで、空間に奥行きと変化が生まれ、よりリラックスできる空間を演出することができます。
ただし、植物同士の間隔が狭すぎると、風通しが悪くなり生育に悪い影響を与えるほか、病害虫が発生しやすくなることもあるため、注意が必要です。

さらに、ハンギングバスケットや壁掛けなどを使って、観葉植物を空中に飾るのも効果的です。
視線の高さに緑色を取り入れることで、より自然に緑色を意識することができます。
また、床にスペースがない場合でも、観葉植物を楽しむことができます。

種類選び:葉の色合い、形の違いを楽しむ

観葉植物の緑色を効果的に取り入れるためには、種類選びも重要なポイントです。
観葉植物には、さまざまな種類があり、葉の色合いや形、大きさなどが異なります。
これらの違いを楽しみながら、自分の好みや部屋の雰囲気に合ったものを選ぶことで、よりインテリアとしての効果を高めることができます。

例えば、明るい緑色の葉を持つポトスやオリヅルランは、部屋を明るく、爽やかな印象にしてくれます。
一方、深緑色の葉を持つモンステラやアグラオネマは、落ち着いた、シックな雰囲気を演出してくれます。
また、斑入りの葉を持つ観葉植物は、空間にアクセントを加えてくれます。

葉の形にも注目してみましょう。
丸い葉を持つペペロミアや、細長い葉を持つサンセベリア、切れ込みの入った葉を持つモンステラなど、さまざまな形があります。
これらの異なる形の葉を組み合わせることで、空間に動きとリズムが生まれ、より魅力的な空間を演出することができます。

照明との組み合わせ:ライトアップで効果アップ

観葉植物の緑色を効果的に取り入れるためには、照明との組み合わせも工夫してみましょう。
観葉植物に光を当てることで、葉の緑色がより鮮やかに見え、空間に陰影が生まれ、より魅力的な空間を演出することができます。

例えば、スポットライトを使って観葉植物を照らすことで、葉の陰影を強調し、立体感を出すことができます。
また、間接照明を使って観葉植物を優しく照らすことで、リラックスできる雰囲気を演出することができます。
カラーライトを使って観葉植物を照らすことで、幻想的な雰囲気を演出することも可能です。

ただし、植物に光を当てる際は注意が必要です。
直射日光が長時間当たると、葉焼けを起こしてしまうことがあります。

また、白熱電球などの熱を発する照明は、植物を乾燥させてしまうことがあります。
植物に光を当てる場合は、植物の種類や特性に合わせて、適切な照明を選び、適切な距離を保つようにしましょう。

緑色の効果に関する研究事例

オフィス環境における緑の効果

オフィス環境における緑の効果に関する研究は数多く行われ、現在ではオフィスに観葉植物を導入することで、従業員のストレス軽減、集中力向上、コミュニケーション活性化などの効果があると期待されています。

ある研究では、オフィスに観葉植物を設置することで、従業員の仕事のやりがいや集中力が高まり、緊張や不安、怒りなどのネガティブな感情が軽減されるという結果が出ています 。

また、従業員の休憩スペースに観葉植物を配置することで、従業員満足度調査において「リフレッシュできる」と回答した人の割合が増加したという事例もあります 。

そのほか、オフィス環境において「緑視率」が10~15%であるとき、ストレスが低減され生産性が最も高まるという研究結果があり 、観葉植物を置くことは、従業員の集中力向上やストレス軽減、ひいては生産性向上に繋がる可能性も示唆されています。

参考:都市における緑の価値を可視化する、5つの指標「みどりのものさし」| GRAND GREEN OSAKA
あなたのオフィスに緑はありますか?観葉植物がもたらすメリットとは|東京のレンタルオフィス、サービスオフィスはオリックス運営のクロスオフィス
仕事の“集中力”を高めたい!聴覚・視覚・嗅覚を活用し、「スイッチ切り替え」するコツとは?|リクナビNEXTジャーナル

医療現場における緑の効果

医療現場においても、緑の効果に関する研究が進められています。
ある研究では、病院の待合室に観葉植物を設置したところ、患者の不安や緊張が軽減されたという結果が報告されています。
この研究では、観葉植物を設置する前と後で患者の心拍数や血圧を測定したところ、設置後には心拍数や血圧が安定し、リラックス効果が認められました。

また、別の研究では手術後の患者の回復を早めるために、病室に観葉植物を設置しました。
すると鎮痛剤の使用量が減少し、入院期間が短縮されたという結果が報告されています。
これは、観葉植物の緑色が患者の痛みを和らげ、回復を促進する効果があるためと考えられます。

さらに、病院のスタッフのストレス軽減にも、緑が効果的であるという研究結果もあります。
医療現場は、常に緊張感が高くストレスの多い環境です。
観葉植物を設置することで、スタッフのストレスを軽減し、より良い医療を提供できる環境づくりに貢献できる可能性があります。

参考:休憩室に設置された小型人工観葉植物による精神的ストレスの緩和効果|近畿大学
観葉植物を置くとストレスが解消される?|APEGO

教育現場における緑の効果

教育現場においても、緑の効果に関する研究が行われています。
ある研究では、教室に観葉植物を設置したところ、生徒の集中力や学習意欲が向上したという結果が報告されています。
この研究では、観葉植物を設置する前と後で生徒のテストの成績を比較したところ、設置後には成績が向上したことが確認されました。

また、別の研究では、校庭に緑を増やしたところ生徒の攻撃性や暴力行為が減少したという結果が報告されています。
これは、緑が生徒の心を落ち着かせ、攻撃的な感情を抑制する効果があるためと考えられます。

さらに、自然豊かな環境で育った子どもは、そうでない子どもに比べて自己肯定感が高く、精神的に安定しているという研究結果もあります。

緑は、子どもたちの心身の健やかな成長を促す上で、重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
これらの研究結果から、教育現場に緑を取り入れることは、生徒の学習効果向上、問題行動の抑制、情操教育など、さまざまなメリットをもたらすことが期待できます。

まとめ:観葉植物の緑で心身ともに健康に

今回は、観葉植物の「緑色」が人間に与える効果について、心理的な側面、健康・身体的な側面、そして効果的な取り入れ方、さらに実際の研究事例まで、幅広く解説しました。

観葉植物の緑色は、私たちの心に安らぎを与え、リラックスさせる効果があります。
また、眼精疲労の軽減、空気清浄効果との相乗効果、そして自然との触れ合いを通じて、私たちの健康にも良い影響をもたらします。
さらに、オフィス、医療現場、教育現場など、さまざまな環境において、緑色がポジティブな効果をもたらすことが多くの研究によって示されています。

観葉植物の緑色を効果的に取り入れるためには、インテリアとしての配置、種類選び、照明との組み合わせなどを工夫することが大切です。
視界に入る場所に置いたり、複数の植物を組み合わせたり、照明を使ってライトアップしたりすることで、より効果的に緑色の恩恵を受けることができます。

観葉植物は、私たちの生活空間に手軽に緑を取り入れることができる素晴らしいものです。
ぜひ、この記事を参考にあなたも観葉植物の緑を取り入れて、心身ともに健康な毎日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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