観葉植物のベンジャミン

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ベンジャミンの育て方|葉が落ちる・枯れる対策法や寿命も解説

2025年2月15日

観葉植物ベンジャミンとは?特徴や種類、花言葉について

ベンジャミンの基本情報(原産地、学名など)

ベンジャミンは、クワ科フィカス属の常緑高木で、正式名称は「フィカス・ベンジャミナ」と言います。
一般的には、「ベンジャミン」や「ベンジャミンゴム」という名前で親しまれています。
原産地は、インドや東南アジアなどの熱帯・亜熱帯地域です。

ベンジャミンの特徴は、光沢のある小さな葉が密生し、枝が柔らかく垂れ下がる姿です。
樹形は、スタンダード仕立てや、三つ編み仕立て、スパイラル仕立てなど、様々な仕立て方があり、インテリアに合わせて楽しむことができます。

生育旺盛で、成長すると高さが20mを超えることもありますが、観葉植物としては、30cm程度の小さなものから、2m程度のものまで、様々なサイズで流通しています。

耐陰性もある程度ありますが、本来は日当たりの良い場所を好みます。

ベンジャミンの主な種類と特徴

ベンジャミンには様々な種類(品種)があり、それぞれ葉の形や色、模様などが異なります。

ベンジャミン・バロック

ベンジャミン・バロックは、葉が強くカールしているのが特徴的な品種です。
そのユニークな姿から、近年人気が高まっています。
他のベンジャミンに比べて、葉が落ちにくいと言われています。

ベンジャミン・スターライト

ベンジャミン・スターライトは、葉に白い斑が入るのが特徴的な品種です。
斑の入り方には個体差があり、様々な模様が見られます。
明るい印象で、インテリアのアクセントとしても人気があります。

そのほかにも、葉に黄色の斑が入る「ゴールデンプリンセス」や、濃い緑色の葉を持つ「エクセル」などがあります。

フィカス・ベンジャミン・エクセル

濃い緑色の葉を持つ品種で、葉に光沢があります。
比較的、寒さにも強いため育てやすい品種です。

ベンジャミンの花言葉

ベンジャミンの花言葉は、「永遠の愛」「友情」「信頼」「結婚」です。

これらの花言葉は、ベンジャミンが丈夫で育てやすく、長く楽しめることから、
「永遠の愛」や「信頼」といった、長く続く関係性を表す花言葉が付けられたと言われています。
また、「結婚」という花言葉から、結婚祝いや新築祝いなどの贈り物としても人気があります。

ベンジャミンは、稀に花を咲かせることがありますが、観葉植物として栽培されている場合は、開花することはほとんどありません。
花は、イチジクに似た小さな実のような形をしており、花びらはありません。

ベンジャミンの育て方|初心者でも簡単な管理方法

置き場所(日当たり、風通し、温度)

ベンジャミンは、日当たりの良い場所を好みます。日光不足になると、葉が落ちやすくなったり、葉の色が悪くなったりすることがあります。できるだけ、明るい場所に置くようにしましょう。ただし、直射日光は葉焼けの原因になるため、レースのカーテン越しなど、柔らかい光が当たる場所が理想的です。

また、風通しの良い場所に置くことも大切です。風通しが悪いと、病害虫が発生しやすくなります。窓を開けて換気をしたり、サーキュレーターを利用したりして、空気を循環させるようにしましょう。ただし、エアコンの風が直接当たる場所は、乾燥しすぎるため避けてください。

ベンジャミンは、寒さに弱い植物です。冬場は、10℃以上の場所に置くようにしましょう。特に、冬の窓辺は冷え込むため、注意が必要です。夜間は、部屋の中央に移動させるなどして、温度が下がりすぎないように工夫しましょう。

水やり(頻度、量、注意点)

ベンジャミンの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。ただし、過湿は根腐れの原因になるため、水のやりすぎには注意が必要です。特に、冬場は、ベンジャミンの生育が鈍るため、水やりは控えめにします。

季節ごとの水やり頻度

  • 春~秋(生育期):土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。目安としては、週に1~2回程度です。
  • 冬(休眠期):土の表面が乾いてから、さらに2~3日待って水やりをするようにしましょう。目安としては、月に1~2回程度です。

葉水について

ベンジャミンは、葉の乾燥を防ぐために、葉水も効果的です。
葉水は、乾燥を防ぐだけでなく、ハダニなどの病害虫の予防にもなります。
霧吹きを使って、葉の表裏にたっぷりと水を吹きかけましょう。
特に、乾燥しやすい室内では、葉水が効果的です。

水やりの際は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与え、受け皿に溜まった水は必ず捨てるようにしましょう。

肥料(種類、与える時期、注意点)

ベンジャミンの生育期である春から秋にかけて、肥料を与えると、より元気に育ちます。
肥料には、液体肥料と固形肥料があります。
液体肥料は、水に薄めて与えるため、即効性があります。
固形肥料は、土に混ぜたり、土の上に置いたりして使用し、効果が長く持続します。

肥料の与え方は、製品の説明書に従って、適切な量と頻度を守ることが大切です。
肥料の与えすぎは、根を傷める原因になるため、注意が必要です。
特に、窒素分の多い肥料は、葉ばかりが茂り、幹が太くなりにくくなるため、避けましょう。
バランスの良い肥料を選ぶことが大切です。

冬場は、ベンジャミンの生育が鈍るため、基本的に肥料は与えないようにしましょう。

用土(種類、配合)

ベンジャミンは、水はけの良い土を好みます。
市販の観葉植物用の土や、赤玉土、腐葉土、パーライトなどを混ぜたものがおすすめです。
自分で配合する場合は、赤玉土小粒6:腐葉土3:パーライト1 などの割合が良いでしょう。

排水性が悪いと根腐れしやすいため、注意が必要です。
鉢底に鉢底石を敷くことも、水はけを良くするために効果的です。

植え替え(時期、方法、注意点)

ベンジャミンは、成長するにつれて、根が鉢の中でいっぱいになり、根詰まりを起こすことがあります。
根詰まりを起こすと、生育が悪くなるため、1~2年に1回程度、植え替えをする必要があります。
植え替えの時期は、5月~9月頃が適しています。

植え替えの際は、一回り大きな鉢を用意し、新しい用土を使用します。
古い土をある程度落とし、根を傷めないように注意しながら、新しい鉢に植え替えます。
太く伸びた根は、剪定して長さを調整してもかまいません。
植え替え後は、たっぷりと水を与え、直射日光の当たらない明るい日陰で管理しましょう。

用土は水はけのよいものを使用しましょう。

剪定(時期、方法、注意点)

ベンジャミンの剪定は、主に、枯れた葉や、茂りすぎた枝、形が乱れた枝を切り落とすために行います。
また、樹形を整えたり、小さく仕立て直したりするためにも、剪定を行います。
剪定の時期は、生育期である5月~9月頃が適しています。

剪定の際は、清潔なハサミを使用し、切り口から雑菌が入らないように注意しましょう。
枯れた葉や黄色くなった葉は、根元から切り落とします。
茂りすぎた枝や、形が乱れた枝は、全体のバランスを見ながら、好みの位置で切りましょう。

ベンジャミンは、剪定に強い植物ですが、一度にたくさんの枝を切ると、株に負担がかかるため、注意が必要です。
全体のバランスを見ながら、少しずつ剪定するようにしましょう。

ベンジャミンの仕立て方(スタンダード、スパイラルなど)

ベンジャミンは様々な仕立て方があります。

  • スタンダード仕立て: 1本の幹をまっすぐ伸ばし、上部で枝分かれさせる仕立て方。
  • スパイラル仕立て: 幹を螺旋状に曲げて仕立てる方法。
  • 三つ編み仕立て: 複数の幹を三つ編みのように編み込んで仕立てる方法。

などがあります。好みの形に剪定して仕立てていきましょう。

ベンジャミンの葉が落ちる・枯れる原因と対策

葉が落ちる原因と対策

ベンジャミンの葉が落ちる原因は様々ですが、主な原因と対策は以下の通りです。

環境の変化

ベンジャミンは、環境の変化に敏感な植物です。
購入直後や、置き場所を変えた後などに、葉が落ちることがあります。
これは、新しい環境に慣れようとするために起こる生理現象で、一時的なものであれば心配ありません。
新しい環境に慣れると、徐々に葉が落ちるのが収まります。

急激な温度変化や、日照の変化がないように、徐々に新しい環境に慣らしていくことが大切です。

水不足・水のやりすぎ

水不足や水のやりすぎも、ベンジャミンの葉が落ちる原因となります。
水不足の場合は、葉が乾燥して黄色くなり、パラパラと落ちていきます。
土の表面が乾いている場合は、たっぷりと水を与えましょう。
水のやりすぎの場合は、根腐れを起こし、葉が黄色くなったり、茶色くなったりして落ちていきます。
土の表面が乾いてから水やりをするようにし、過湿にならないように注意しましょう。

日照不足・日焼け

日照不足も、ベンジャミンの葉が落ちる原因となります。
日光が不足すると、光合成が十分に行われず、葉が黄色くなって落ちていきます。
できるだけ明るい場所に置くようにしましょう。
ただし、直射日光は葉焼けの原因になるため、レースのカーテン越しなど、柔らかい光が当たる場所に置くのが理想的です。
日焼けの場合は、葉が茶色く変色し、落ちていきます。

根詰まり

ベンジャミンが成長し、根が鉢の中でいっぱいになると、根詰まりを起こし、葉が落ちることがあります。
根詰まりを起こすと、水や栄養を十分に吸収できなくなり、葉が黄色くなったり、枯れたりします。
鉢底から根が出ている場合は、根詰まりを起こしている可能性が高いです。
1~2年に1回程度、植え替えをするようにしましょう。

寒さ

ベンジャミンは、寒さに弱い植物です。
冬場、気温が10℃以下になると、葉が落ちることがあります。
冬場は、暖かい場所に置き、10℃以上の温度を保つようにしましょう。
特に、夜間は窓辺から離すなど、冷え込みに注意が必要です。

病害虫

ハダニやカイガラムシなどの病害虫が発生すると、葉が落ちることがあります。
病害虫を発見した場合は、早めに適切な薬剤を使用するか、被害を受けた部分を取り除くなどの対策が必要です。
葉水をこまめに行うことで、病害虫の予防にもなります。

葉が枯れる原因と対策

葉が枯れる場合も、葉が落ちる原因と共通していることが多いです。
それぞれの原因に応じた対策を行いましょう。

葉先だけ枯れる場合

葉先だけが枯れる場合は、空気の乾燥、水不足、根詰まりが主な原因として考えられます。
特に冬場の暖房使用時は空気が乾燥しやすいため、加湿器の使用や、葉水をこまめに行うと良いでしょう。

葉全体が枯れる場合

葉全体が枯れる場合は、深刻なダメージを受けている可能性があります。
根腐れや、病害虫、急激な環境変化などが考えられます。
早急に原因を特定し、適切な対策を行いましょう。

その他のトラブル(葉が黄色くなる、ベタベタするなど)

原因と対策

葉が黄色くなる原因は様々で、上記で説明した原因以外に、肥料不足も考えられます。生育期に肥料が不足すると葉の色が薄くなり黄色くなることがあります。その場合は、適切な量の肥料を与えましょう。

葉がベタベタする場合は、カイガラムシやアブラムシなどの病害虫が発生している可能性があります。これらの害虫は、排泄物によって葉をベタベタさせます。
葉の裏などをよく観察し、病害虫を発見した場合は、早めに適切な薬剤を使用するか、被害を受けた部分を取り除くなどの対策が必要です。

ベンジャミンの増やし方

挿し木

ベンジャミンは、挿し木で簡単に増やすことができます。挿し木の時期は、5月~9月頃が適しています。

挿し木の手順は、以下の通りです。

  1. ベンジャミンの枝を10~15cm程度の長さに切る。
  2. 切り口を数時間~半日程度乾燥させる。(切り口を乾燥させることで、発根率が上がります。)
  3. 下の方の葉を取り除く。
  4. 挿し木用の土に挿す。(市販の挿し木用土や、赤玉土、鹿沼土などを混ぜたものがおすすめです。)
  5. 土が乾かないように管理する。(直射日光は避け、明るい日陰で管理しましょう。)
  6. 1~2ヶ月程度で発根する。

発根を促進するために、切り口に発根促進剤を塗るのも効果的です。
また、挿し木をする際は、清潔なハサミを使用し、切り口から雑菌が入らないように注意しましょう。
水挿しで発根させることも可能です。その場合は、清潔な水を使用し、こまめに水を交換しましょう。

取り木

ベンジャミンは挿し木での活着率があまり高くないため、取り木で増やすこともおすすめです。
取り木は、親株から切り離さずに発根させる方法です。

取り木の手順は、以下の通りです。

  1. 枝の樹皮を環状に剥ぐ、もしくは切り込みを入れる。(幅1cm程度)
  2. 樹皮を剥いだ部分、もしくは切り込みを入れた部分に湿らせた水苔を巻き付け、ビニールなどで覆う。
  3. 水苔が乾かないように管理し、発根を待つ。
  4. 発根したら、親株から切り離し、鉢に植え付ける。

取り木は、挿し木よりも時間がかかりますが、成功率が高い方法です。

いずれの方法も、発根するまでは、直射日光を避け、明るい日陰で管理し、土や水苔が乾かないように注意しましょう。

【Q&A】ベンジャミンの育て方に関するよくある質問

ベンジャミンの寿命はどのくらい?

ベンジャミンは、適切な環境で育てれば、何十年も生きる長寿な植物です。
中には、50年以上生きるものもあります。

ベンジャミンの寿命を延ばすためには、日頃の管理が大切です。
適切な水やり、肥料、日当たり、温度管理などを心がけましょう。
また、定期的な植え替えや剪定も、ベンジャミンの寿命を延ばすために重要です。

特に、根腐れや病害虫には注意が必要です。
これらのトラブルを未然に防ぐことが、ベンジャミンを長生きさせる秘訣です。

ベンジャミンはどこまで大きくなる?

ベンジャミンは生育旺盛で、成長すると高さが20mを超えることもあります。
ただし、観葉植物として鉢植えで育てる場合は、そこまで大きくなることはありません。

一般的には、剪定や植え替えで大きさを調整しながら育てます。
室内の環境や、管理方法によっても異なりますが、
数年で1~2m程度に成長することが多いです。

大きくしたくない場合は、剪定で樹形を整えたり、小さめの鉢で育てたりすることで、コンパクトに保つことができます。

ベンジャミンに毒性はある?

ベンジャミンは、クワ科の植物であり、樹液にラテックスという成分を含んでいます。
このラテックスは、人によっては皮膚に触れるとかぶれたり、炎症を起こしたりすることがあります。
特に、肌が弱い人や、アレルギー体質の人は注意が必要です。

また、ベンジャミンの葉や茎をペット(犬や猫など)が誤って食べてしまうと、嘔吐や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
ペットがいる家庭では、ベンジャミンをペットの手の届かない場所に置くようにしましょう。

剪定や植え替えの際は、手袋を着用し、樹液に直接触れないように注意しましょう。
もし、樹液が皮膚に付着した場合は、すぐに水で洗い流してください。

【まとめ】ベンジャミンを美しく健康に育てるポイント

ベンジャミンは、光沢のある葉が美しく、様々な樹形に仕立てられることから、人気の高い観葉植物です。
丈夫で育てやすい植物ですが、葉が落ちやすいというデリケートな一面も持っています。

ベンジャミンを美しく健康に育てるためには、日当たりの良い場所に置き、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、生育期には肥料を与えることが大切です。
また、定期的な植え替えや剪定も必要です。
葉が落ちたり、枯れたりする場合は、原因を特定し、早めに対処しましょう。

ベンジャミンは、挿し木や取り木で増やすこともできます。
ぜひ、あなたもベンジャミンを育てて、緑のある暮らしを楽しんでみてください。
この記事で解説した育て方を参考に、ぜひ健康で美しいベンジャミンを育ててください。

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