観葉植物のアスパラガス

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観葉植物アスパラガスの育て方|伸びすぎたり黄変したときの対策も紹介

2025年2月15日

観葉植物アスパラガスとは?種類や特徴、花言葉について

アスパラガスの基本情報(原産地、学名など)

アスパラガスは、キジカクシ科(クサスギカズラ科)アスパラガス属の植物の総称です。
一般的に知られている食用のアスパラガス(オランダキジカクシ)も同じ仲間ですが、観葉植物としてのアスパラガスは、主に非食用のアスパラガスを指します。
学名は、Asparagus(アスパラガス)と言います。
原産地は、南アフリカや熱帯アジアなどです。

観葉植物としてのアスパラガスは、繊細で涼しげな葉姿が特徴です。
葉のように見える部分は、正確には「葉状茎(ようじょうけい)」または「仮葉枝(かようし)」と呼ばれる茎が変化したもので、
実際には、葉状茎の付け根にあるトゲのようなものが葉です。

生育旺盛で、成長するとつる状に長く伸びるものや、こんもりと茂るものなど、種類によって様々な姿を楽しめます。
また、丈夫で育てやすく、初心者にもおすすめの観葉植物です。
耐陰性もある程度ありますが、本来は日当たりの良い場所を好みます。

観賞用アスパラガスの主な種類と特徴

アスパラガス・スプレンゲリ

アスパラガス・スプレンゲリは、最も一般的に流通している観賞用アスパラガスです。
細かく枝分かれした葉状茎が、ふんわりと広がる姿が特徴です。
生育旺盛で、成長すると1m以上に伸びることもあります。
ハンギングバスケットなどで、葉を垂らすように仕立てるのも人気があります。

アスパラガス・プルモーサス(ナナス)

アスパラガス・プルモーサスは、「ナナス」という名前でも流通しています。
繊細な葉状茎が、羽のように広がる姿が特徴です。
スプレンゲリに比べて、葉状茎が細く、より繊細な印象です。
成長は比較的ゆっくりで、コンパクトに育てることができます。

アスパラガス・セタケウス

アスパラガス・セタケウスは、長く硬い葉のような茎(葉状茎)が特徴です。
葉は退化し、トゲ状になっています。
比較的、耐寒性があります。

アスパラガス・マコワニー

アスパラガス・マコワニーは、太い茎が直立し、その先に細い葉状茎が密集する姿が特徴です。
他のアスパラガスに比べて、乾燥に強く、丈夫で育てやすい品種です。
成長はゆっくりで、樹形が乱れにくいのも魅力です。

そのほか、アスパラガス・デンシフロルス、アスパラガス・ファルカタスなど、様々な種類があります。

アスパラガスの花言葉

アスパラガスの花言葉は、「無変化」「無邪気」「勝利」「私が勝つ」です。

「無変化」という花言葉は、アスパラガスが環境の変化に強く、丈夫で育てやすいことに由来すると言われています。
「無邪気」という花言葉は、アスパラガスの繊細で可愛らしい葉姿からイメージされたものと考えられます。
「勝利」「私が勝つ」という花言葉は、アスパラガスの鋭いトゲや、力強い生命力に由来すると言われています。

観賞用のアスパラガスは、花を咲かせることは稀ですが、小さな白い花を咲かせることがあります。
花が咲いた後には、赤い実を付けることもあります。

初心者でも簡単!アスパラガスの基本的な育て方

置き場所(日当たり、風通し、温度)

アスパラガスは、日当たりの良い場所を好みます。日光不足になると、葉色が悪くなったり、徒長したり、葉が落ちたりすることがあります。できるだけ、明るい場所に置くようにしましょう。ただし、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるため、レースのカーテン越しなど、柔らかい光が当たる場所が理想的です。

また、風通しの良い場所に置くことも大切です。風通しが悪いと、病害虫が発生しやすくなります。窓を開けて換気をしたり、サーキュレーターを利用したりして、空気を循環させるようにしましょう。ただし、エアコンの風が直接当たる場所は、乾燥しすぎるため避けてください。

アスパラガスは、ある程度の耐寒性がありますが、冬場は5℃以上の場所に置くようにしましょう。特に、霜に当たると枯れてしまうことがあるため、注意が必要です。屋外で育てている場合は、冬場は室内に取り込むか、霜よけをするなどの対策が必要です。

水やり(頻度、量、注意点)

アスパラガスの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。ただし、過湿は根腐れの原因になるため、水のやりすぎには注意が必要です。特に、冬場は、アスパラガスの生育が鈍るため、水やりは控えめにします。

季節ごとの水やり頻度

  • 春~秋(生育期):土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。目安としては、週に1~2回程度です。
  • 冬(休眠期):土の表面が乾いてから、さらに2~3日待って水やりをするようにしましょう。目安としては、月に1~2回程度です。

葉水について

アスパラガスは、乾燥を防ぐために、葉水も効果的です。
葉水は、乾燥を防ぐだけでなく、ハダニなどの病害虫の予防にもなります。
霧吹きを使って、葉の表裏にたっぷりと水を吹きかけましょう。
特に、乾燥しやすい室内や、エアコンを使用している場合は、葉水が効果的です。

水やりの際は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与え、受け皿に溜まった水は必ず捨てるようにしましょう。
また、気温が低い時間帯の水やりは避け、暖かい時間帯に行うようにしましょう。

肥料(種類、与える時期、注意点)

アスパラガスの生育期である春から秋にかけて、肥料を与えると、より元気に育ちます。
肥料には、液体肥料と固形肥料があります。
液体肥料は、水に薄めて与えるため、即効性があります。
固形肥料は、土に混ぜたり、土の上に置いたりして使用し、効果が長く持続します。

肥料の与え方は、製品の説明書に従って、適切な量と頻度を守ることが大切です。
肥料の与えすぎは、根を傷める原因になるため、注意が必要です。
特に、窒素分の多い肥料は、葉ばかりが茂り、株が弱くなることがあるため、避けましょう。
バランスの良い肥料を選ぶことが大切です。

冬場は、アスパラガスの生育が鈍るため、基本的に肥料は与えないようにしましょう。

用土(種類、配合)

アスパラガスは、水はけの良い土を好みます。
市販の観葉植物用の土や、赤玉土、腐葉土、パーライトなどを混ぜたものがおすすめです。
自分で配合する場合は、赤玉土小粒6:腐葉土3:パーライト1 などの割合が良いでしょう。

排水性が悪いと根腐れしやすいため、注意が必要です。
鉢底に鉢底石を敷くことも、水はけを良くするために効果的です。

植え替え(時期、方法、注意点)

アスパラガスは、成長するにつれて、根が鉢の中でいっぱいになり、根詰まりを起こすことがあります。
根詰まりを起こすと、生育が悪くなるため、1~2年に1回程度、植え替えをする必要があります。
植え替えの時期は、5月~9月頃が適しています。

植え替えの際は、一回り大きな鉢を用意し、新しい用土を使用します。
古い土をある程度落とし、根を傷めないように注意しながら、新しい鉢に植え替えます。
太く伸びた根は、剪定して長さを調整してもかまいません。
植え替え後は、たっぷりと水を与え、直射日光の当たらない明るい日陰で1週間ほど養生させましょう。
その後、徐々に通常の管理に戻していきます。

用土は水はけのよいものを使用しましょう。

剪定(時期、方法、注意点)

アスパラガスの剪定は、主に、枯れた葉や茎、茂りすぎた葉や茎、形が乱れた葉や茎を切り落とすために行います。
また、樹形を整えたり、風通しを良くするためにも、剪定を行います。
剪定の時期は、生育期である5月~9月頃が適しています。

剪定の際は、清潔なハサミを使用し、切り口から雑菌が入らないように注意しましょう。
枯れた葉や黄色くなった葉・茎は、根元から切り落とします。
茂りすぎた葉や茎、形が乱れた葉や茎は、全体のバランスを見ながら、好みの位置で切りましょう。
ただし、アスパラガスの葉は一度切ると伸びてこないため、切りすぎには注意が必要です。

また、アスパラガスは、剪定した茎や葉から樹液が出ます。
この樹液は、人によってはかぶれることがあるため、注意が必要です。
剪定の際は、手袋を着用し、樹液が皮膚に付着しないようにしましょう。
もし、樹液が皮膚に付着した場合は、すぐに水で洗い流してください。

アスパラガスが伸びすぎ・黄変する原因と対策

アスパラガスが伸びすぎる原因と対策

徒長の原因と対策

アスパラガスが伸びすぎる(徒長する)主な原因は、日照不足です。
日光が不足すると、光を求めて茎が間延びし、ひょろひょろとした姿になってしまいます。
また、葉の色が薄くなったり、葉が小さくなったりすることもあります。

徒長を防ぐためには、日当たりの良い場所に置くことが大切です。
ただし、急に強い光に当てると葉焼けを起こす可能性があるため、徐々に明るい場所に慣らしていくようにしましょう。
室内の場合は、窓際など、できるだけ明るい場所に置くか、植物育成ライトなどを使用して、光を補ってあげましょう。

徒長してしまった場合は、伸びすぎた茎を剪定して、形を整えましょう。
剪定した茎は、挿し木で増やすこともできます。
また、風通しの良い場所に置くことも、徒長を防ぐために効果的です。

アスパラガスの葉が黄色くなる(黄変)原因と対策

アスパラガスの葉が黄色くなる原因は様々です。原因を特定し、適切な対処をすることが大切です。

水不足・過湿

水不足になると、葉が乾燥して黄色くなり、枯れてしまうことがあります。土の表面が乾いている場合は、たっぷりと水を与えましょう。
一方、水のやりすぎは、根腐れを引き起こし、葉が黄色くなる原因となります。土の表面が乾いてから水やりをするようにし、過湿にならないように注意しましょう。
特に冬場は、生育が鈍るため、水やりは控えめにします。

日照不足・過多

日照不足になると、光合成が十分に行われず、葉が黄色くなることがあります。できるだけ明るい場所に置くようにしましょう。ただし、直射日光は葉焼けの原因になるため、レースのカーテン越しなど、柔らかい光が当たる場所が理想的です。

反対に、夏の強い日差しなど日光が当たりすぎている場合も葉焼けをおこし黄色くなる場合があります。

根詰まり

根詰まりを起こすと、水や栄養を十分に吸収できなくなり、葉が黄色くなることがあります。
鉢底から根が出ている場合は、根詰まりを起こしている可能性が高いです。1~2年に1回程度、植え替えをするようにしましょう。

肥料不足・過多

肥料不足になると、葉の色が薄くなり、黄色くなることがあります。生育期には、適切な量の肥料を与えましょう。
ただし、肥料の与えすぎは、根を傷める原因になるため、注意が必要です。特に、窒素分の多い肥料は、葉ばかりが茂り、株が弱くなることがあるため、避けましょう。バランスの良い肥料を選ぶことが大切です。

病害虫

ハダニやカイガラムシなどの病害虫が発生すると、葉が黄色くなることがあります。
葉の裏などをよく観察し、病害虫を発見した場合は、早めに適切な薬剤を使用するか、被害を受けた部分を取り除くなどの対策が必要です。

その他のトラブル(葉が落ちる、枯れるなど)

原因と対策

アスパラガスの葉が落ちる場合、水不足や根腐れ、日照不足、寒さ、環境の変化など、様々な原因が考えられます。
それぞれの原因に応じた対処法が必要です。
上記で説明した対処法を参考に、原因を特定し、適切な処置を施しましょう。

葉が枯れる場合も、葉が落ちる原因と共通していることが多いです。
特に多い原因としては、乾燥、水不足、根腐れ、病害虫、直射日光による日焼けなどがあげられます。
葉先だけ枯れる場合は、空気の乾燥が原因であることが多いです。
葉全体が枯れる場合は、深刻なダメージを受けている可能性があります。
早急に原因を特定し、適切な対策を行いましょう。

アスパラガスの増やし方

株分け

アスパラガスは、株分けで増やすことができます。株分けは、植物が大きくなりすぎた際や、植え替えの際に、株をいくつかに分けて、それぞれを新しい鉢に植え付ける方法です。
株分けの時期は、生育期である春(4月~6月頃)が適しています。

株分けの手順は、以下の通りです。

  1. アスパラガスを鉢から抜き、古い土を軽く落とす。
  2. 根を傷めないように注意しながら、手で株を2~3株に分ける。ハサミやナイフを使用する場合は、消毒してから使いましょう。
  3. 分けた株を、それぞれ新しい鉢に植え付ける。
  4. 鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与え、受け皿に溜まった水は捨てる。

株分け後は、直射日光の当たらない明るい日陰で管理し、水やりは控えめにします。
新しい葉が出てきたら、徐々に通常の管理に戻していきましょう。

種まき

アスパラガスは種から育てることも可能です。
ただし、観賞用のアスパラガスは品種改良されていることが多く、種から育てても親株と同じ性質を持つとは限りません。
また、種から育てると時間がかかるため、一般的には株分けで増やす方が簡単です。

種まきの手順は以下のとおりです。

  1. 種をまく前に、一晩水につけておく。
  2. 種まき用の土に種をまく。(清潔な用土を使用しましょう。)
  3. 土が乾かないように管理する。(直射日光は避け、明るい日陰で管理しましょう。)
  4. 発芽したら、本葉が数枚になったら鉢上げする。

種まきの時期は、春(4月~5月頃)が適しています。

【Q&A】アスパラガスの育て方に関するよくある質問

アスパラガスは食べられる?

一般的に「アスパラガス」として食用にされるのは、オランダキジカクシという種類で、
観賞用のアスパラガスとは異なる種類です。
観賞用のアスパラガスは、食用には適していません。

観賞用のアスパラガスの中には、少量であれば食べても問題ないと言われている品種もありますが、
基本的には食用にしない方が安全です。
特に、小さなお子さんやペットがいる家庭では、誤って口にしないように注意が必要です。

どうしても食べてみたい場合は、専門家や信頼できる情報源で、食用として安全かどうかを十分に確認してからにしましょう。

アスパラガスに毒性はある?

観賞用のアスパラガスには、種類によって毒性を持つものがあります。
例えば、アスパラガス・スプレンゲリやアスパラガス・プルモーサスなどは、
猫などのペットが食べると、嘔吐や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。

ペットがいる家庭では、アスパラガスをペットの手の届かない場所に置くようにしましょう。
もし、ペットがアスパラガスを食べてしまった場合は、すぐに獣医に相談してください。

人間に対しては、重篤な中毒症状を引き起こすことはありませんが、
体質によっては、樹液に触れるとかぶれることがあるため、注意が必要です。
剪定や植え替えの際は、手袋を着用することをおすすめします。

アスパラガスの冬越しの方法は?

アスパラガスは、種類によって耐寒性が異なります。
比較的寒さに強い種類(セタケウスなど)もありますが、
基本的には、冬場は室内に取り込み、5℃以上の場所で管理するのが安全です。

特に、霜に当たると枯れてしまうことがあるため、注意が必要です。
冬場は、日当たりの良い窓辺などに置き、水やりは控えめにしましょう。
暖房を使用する場合は、乾燥に注意し、葉水をこまめに行うようにしましょう。

春になり、暖かくなったら、徐々に屋外の環境に慣らしていきましょう。

【まとめ】アスパラガスを美しく健康に!正しい育て方で長く楽しもう

観賞用のアスパラガスは、繊細で涼しげな葉姿が魅力的な植物です。
丈夫で育てやすく、初心者にもおすすめですが、
美しい状態を保つためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

日当たりの良い場所に置き、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、生育期には肥料を与えることが基本です。
また、定期的な植え替えや剪定も、アスパラガスを健康に育てるために重要です。
伸びすぎたり、葉が黄色くなったりする場合は、原因を特定し、早めに対処しましょう。

アスパラガスは、株分けや種まきで増やすこともできます。
ぜひ、あなたもアスパラガスを育てて、緑のある暮らしを楽しんでみてください。
そして、アスパラガスの持つ繊細な美しさを、長く楽しんでください。

この記事を参考に、ぜひ健康で美しいアスパラガスを育ててください。

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