観葉植物のフィカス・ベンガレンシス

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フィカス・ベンガレンシスの育て方|曲げ方や葉が落ちる・葉が丸まるときの対策も

フィカス・ベンガレンシスとは?特徴や魅力、花言葉

フィカス・ベンガレンシスの基本情報

フィカス・ベンガレンシスは、クワ科フィカス属の植物で、インドやスリランカなどの熱帯アジアが原産です。ベンガルボダイジュとも呼ばれ、観葉植物として人気があります。特徴は、美しい緑色の葉と、白っぽい幹肌です。葉は、やや丸みを帯びた楕円形で、葉脈がくっきりと浮き出ています。生長すると気根を出し、独特の樹形になります。この気根は、空気中の水分を吸収する役割を果たします。比較的丈夫で育てやすく、初心者にもおすすめの観葉植物です。耐陰性もある程度ありますが、明るい場所を好むため、日当たりの良い場所に置くとより健康に育ちます。ただし、直射日光は葉焼けの原因になるため、注意が必要です。

フィカス・ベンガレンシスの花言葉と風水効果

フィカス・ベンガレンシスの花言葉は、「長寿」です。これは、ベンガレンシスが非常に丈夫で、寿命が長いことに由来すると言われています。その生命力の強さから、縁起の良い植物とされ、開店祝いや新築祝いなどの贈り物としても人気があります。また、風水においては、ベンガレンシスは「幸運を呼ぶ木」とされています。丸みを帯びた葉は、人間関係を円滑にし、リラックス効果をもたらすとされています。さらに、上に向かって伸びる性質は、成長や発展の象徴とされ、仕事運や勉強運アップにも効果があると言われています。玄関やリビングなどに置くと、良い運気を呼び込み、家庭円満に繋がるとされています。ただし、風水効果はあくまで一つの考え方であり、絶対的なものではありません。ベンガレンシスを育てること自体を楽しむことが大切です。

フィカス・ベンガレンシスの種類

フィカス・ベンガレンシスには、いくつかの種類があります。一般的に「フィカス・ベンガレンシス」として流通しているのは、基本種である "Ficus benghalensis" です。この基本種は、濃い緑色の葉と、白っぽい幹肌が特徴です。葉の大きさや形、葉脈の模様などに若干の個体差はありますが、基本的な性質は同じです。
その他に、「オードリー」と呼ばれる品種も人気があります。「オードリー」は、通常のベンガレンシスよりも葉が小さく、葉の色がやや明るいのが特徴です。成長が比較的緩やかで、コンパクトに育てることができます。
また、「クリシュナ」と呼ばれる、葉が内側に丸まる特徴的な品種もあります。この品種は、インドのクリシュナ神にちなんで名付けられました。非常に個性的な姿をしており、インテリアのアクセントとして人気があります。
さらに葉に斑(ふ)が入る品種も存在し、希少価値が高いです。
これらの他にも、葉の形や色が異なるさまざまなベンガレンシスが存在します。自分の好みや、育てる環境に合わせて、ぴったりのベンガレンシスを探すのも楽しいでしょう。

フィカス・ベンガレンシスの育て方:基本

置き場所:日当たりと温度

フィカス・ベンガレンシスは、日当たりの良い場所を好みます。日光不足になると、葉の色が悪くなったり、落葉したりする原因になります。ただし、真夏の直射日光は葉焼けの原因となるため、レースのカーテン越しなど、柔らかい光が当たる場所に置くのが理想的です。耐陰性もある程度ありますが、あまりにも暗い場所に置くと、徒長(茎が間延びすること)したり、葉が小さくなったりすることがあります。理想的なのは、午前中は日が当たり、午後は日陰になるような場所です。また、フィカス・ベンガレンシスは寒さに弱いため、冬場は室内の暖かい場所に置く必要があります。最低でも10℃以上、できれば15℃以上の環境を保つようにしましょう。窓際は夜間に冷え込むため、部屋の中央に置くのがおすすめです。エアコンの風が直接当たる場所は、乾燥しやすいため避けてください。定期的に鉢を回転させることで、全体に均等に光が当たり、バランスの良い樹形を保つことができます。

水やり:頻度と注意点

フィカス・ベンガレンシスの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。ただし、季節や気温、湿度によって水やりの頻度を調整する必要があります。春から秋にかけての生育期は、土の表面が乾いたらすぐに水を与えましょう。特に夏場は、水切れを起こしやすいので、こまめに土の状態をチェックしてください。目安としては、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。一方、冬場は生育が緩慢になるため、水やりの頻度を減らします。土の表面が乾いてから2~3日後を目安に、控えめに水を与えましょう。過湿は根腐れの原因となるため、水の与えすぎには注意が必要です。また、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。溜まった水を放置すると、根腐れの原因となるだけでなく、病害虫の発生にも繋がります。水やりの際は、葉にも霧吹きで水を与えると、湿度を保ち、ハダニなどの害虫予防にもなります。

肥料:種類と与えるタイミング

フィカス・ベンガレンシスの生育を促進し、美しい葉を保つためには、適切な肥料が必要です。肥料の種類は、液体肥料または緩効性肥料のどちらかを選びます。液体肥料は、即効性があり、効果が早く現れますが、持続性はありません。緩効性肥料は、ゆっくりと長く効果が持続します。与えるタイミングは、生育期である春から秋にかけてです。液体肥料の場合は、2週間に1回程度、水やりの際に薄めて与えます。緩効性肥料の場合は、2ヶ月に1回程度、株元に置くか、土に混ぜ込みます。冬場は、フィカス・ベンガレンシスの生育が緩慢になるため、基本的に肥料は必要ありません。肥料を与えすぎると、肥料焼けを起こし、葉が傷んでしまうことがあるので、注意が必要です。肥料のパッケージに記載されている用法・用量を守り、適切な量を適切なタイミングで与えることが大切です。

用土:おすすめの土と配合

フィカス・ベンガレンシスは、水はけの良い土を好みます。水はけが悪いと、根腐れを起こしやすくなるため、注意が必要です。市販の観葉植物用の培養土を使用するのが手軽ですが、自分で配合する場合は、赤玉土、腐葉土、パーライトなどを混ぜて、水はけと通気性を良くしましょう。例えば、赤玉土7:腐葉土3の割合で配合すると、フィカス・ベンガレンシスに適した用土になります。さらに、パーライトや軽石などを少量加えると、排水性が向上します。
以下に配合例をいくつか紹介します。

  • 赤玉土7:腐葉土3
  • 赤玉土6:腐葉土3:パーライト1
  • 観葉植物用培養土7:赤玉土3

これらの配合例はあくまで目安であり、育てている環境や、使用する鉢の大きさなどによって調整してください。重要なのは、水はけと通気性が良く、適度な保水性も兼ね備えた土を選ぶことです。

植え替え:時期と手順

植え替えのサイン

フィカス・ベンガレンシスの植え替えは、1~2年に1回程度行うのが理想的です。植え替えが必要なサインとしては、以下の3点があげられます。

  • 鉢底から根がはみ出している。
  • 水やりをしても、すぐに土が乾いてしまう。
  • 葉の色が悪くなったり、生育が衰えたりしている。

これらのサインが見られたら、根詰まりを起こしている可能性が高いので、植え替えを検討しましょう。根詰まりを放置すると、生育が悪くなるだけでなく、枯れてしまうこともあります。

フィカス・ベンガレンシスの植え替えは、生育期である5月~9月頃に行うのが最適です。まず、新しい鉢と用土を用意します。鉢は、現在の鉢よりも一回り大きいものを選びましょう。

  1. フィカス・ベンガレンシスを鉢から優しく取り出します。
  2. 根を傷つけないように、古い土を軽く落とします。
  3. 新しい鉢に鉢底石を敷き、用土を少し入れます。
  4. フィカス・ベンガレンシスを鉢の中心に置き、周りに用土を足していきます。
  5. 根と土の間に隙間ができないように、軽く押さえながら土を入れます。
  6. 最後に、たっぷりと水を与えます。

植え替え後は、直射日光を避け、明るい日陰で管理しましょう。1週間程度は、肥料を与えないでください。新しい環境に慣れるまで、少し時間がかかる場合がありますが、適切な管理をすれば、すぐに元気を取り戻します。

剪定:目的と方法

フィカス・ベンガレンシスは、必ずしも剪定が必要な植物ではありませんが、樹形を整えたり、風通しを良くしたりするために、剪定を行うことがあります。剪定に適した時期は、生育期である5月~9月頃です。剪定する際は、清潔なハサミやナイフを使用しましょう。不衛生な道具を使うと、切り口から病原菌が侵入し、病気を引き起こす可能性があります。剪定する場所は、伸びすぎた茎や、枯れた葉、傷んだ葉、混み合っている枝などです。茎を切る場合は、葉の付け根の少し上で切るようにしましょう。切り口から新しい芽が出てきて、樹形が整います。枯れた葉や傷んだ葉は、根元から切り取ります。混み合っている枝を間引くことで、風通しが良くなり、病害虫の予防にもなります。剪定を行うことで、フィカス・ベンガレンシスはより美しい樹形を保ち、健康に育ちます。

フィカス・ベンガレンシスの曲げ方:おしゃれな仕立て方

曲げ木に適した時期

フィカス・ベンガレンシスの曲げ木に適した時期は、生育期である5月から9月頃です。この時期は、枝が柔らかく、曲げやすいためです。また、生育が旺盛なため、曲げた後の回復も早いです。冬場は、生育が緩慢になり、枝も硬くなるため、曲げには適していません。無理に曲げると、枝が折れてしまう可能性があるので注意が必要です。

ワイヤーを使った曲げ方

ワイヤーを使ってベンガレンシスを曲げる場合は、まず、アルミ製の園芸用ワイヤーを用意します。ワイヤーの太さは、枝の太さに合わせて選びましょう。細すぎるワイヤーは、枝を支えきれず、太すぎるワイヤーは、枝を傷つける可能性があります。

  1. ワイヤーを枝に巻き付けていきます。この時、きつく巻きすぎないように注意してください。ワイヤーと枝の間に、少し隙間があるくらいが理想的です。ワイヤーを巻く際は、枝の成長方向と逆向きに巻くと、より効果的に曲げることができます。
  2. ワイヤーを巻き終えたら、ゆっくりと枝を曲げていきます。一度に大きく曲げようとせず、少しずつ、時間をかけて曲げるのがコツです。
  3. 希望の形に曲げたら、ワイヤーを固定します。

ワイヤーは、半年から1年程度で外します。ワイヤーをつけたままにしておくと、枝に食い込んでしまい、傷跡が残ってしまう可能性があります。

支柱を使った曲げ方

支柱を使ってベンガレンシスを曲げる場合は、まず、支柱と、支柱を固定するための紐を用意します。

  1. ベンガレンシスの幹の近くに支柱を立てます。
  2. 曲げたい方向に幹を傾け、支柱に紐で固定します。この時、きつく縛りすぎないように注意してください。

支柱を使った方法は、ワイヤーを使った方法に比べて、枝を傷つけるリスクが少ないというメリットがあります。ただし、ワイヤーを使った方法ほど自由な形に曲げることはできません。

曲げた後の管理

ベンガレンシスを曲げた後は、通常の管理に加えて、以下の点に注意しましょう。

  • ワイヤーや紐が枝に食い込んでいないか、定期的に確認しましょう。食い込んでいる場合は、すぐにワイヤーや紐を緩めるか、取り外してください。
  • 曲げた部分に負担がかからないように、水やりや肥料の与えすぎに注意しましょう。
  • 曲げた部分が折れないように、強い風や衝撃から守りましょう。

これらの点に注意して管理することで、ベンガレンシスは美しい曲線の樹形を保ち、より一層魅力的な姿になります。

フィカス・ベンガレンシスの葉のトラブル:原因と対策

葉が落ちる

考えられる原因

フィカス・ベンガレンシスの葉が落ちる原因は、いくつか考えられます。最も一般的なのは、水不足、根腐れ、日照不足、低温障害、環境の変化です。
水不足の場合は、土が乾燥しすぎているため、葉に十分な水分が行き渡らず、落葉してしまいます。
根腐れの場合は、水の与えすぎや水はけの悪い土を使っていると根が腐ってしまい、葉に栄養が行き渡らなくなります。
日照不足の場合は、ベンガレンシスは日光を好むため、光が不足すると光合成ができなくなり、葉を落としてしまいます。
低温障害の場合は、ベンガレンシスは寒さに弱いため、気温が低い場所に置くと葉が落ちることがあります。
環境の変化は、購入直後や置き場所を変えたときなどに、新しい環境に適応しようとして一時的に葉を落とすことがあります。

具体的な対策

葉が落ちる原因を特定し、適切な対策を行うことが重要です。
水不足の場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
根腐れの場合は、水やりを控え、水はけの良い土に植え替える必要があります。
日照不足の場合は、より明るい場所に移動させましょう。ただし、直射日光は避けてください。
低温障害の場合は、暖かい場所に移動させ、温度管理に注意しましょう。10℃以上の環境を保つのが理想的です。
環境の変化の場合は、しばらく様子を見ましょう。新しい環境に慣れれば、落葉は止まります。

葉が丸まる

考えられる原因

フィカス・ベンガレンシスの葉が丸まる主な原因は、水不足、乾燥、低温、根詰まりです。
水不足や空気の乾燥によって、葉が水分を保とうとして丸まることがあります。特に冬場は、暖房器具の使用によって空気が乾燥しやすいため、注意が必要です。
低温も、葉が丸まる原因の一つです。ベンガレンシスは寒さに弱いため、気温が低い場所に置くと、葉が丸まってしまうことがあります。
根詰まりを起こしている場合も、水分や栄養を十分に吸収できず、葉が丸まることがあります。

具体的な対策

葉が丸まる原因を特定し、適切な対策を行いましょう。
水不足や乾燥が原因の場合は、霧吹きで葉水を与えたり、加湿器を使用したりして、湿度を保つようにしましょう。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと与え、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。
低温が原因の場合は、暖かい場所に移動させ、温度管理に注意しましょう。10℃以上の環境で管理するのが理想的です。
根詰まりが疑われる場合は、一回り大きい鉢に植え替えましょう。植え替えの際は、根を傷つけないように注意してください。

葉が黄色くなる・茶色くなる

考えられる原因

フィカス・ベンガレンシスの葉が黄色くなったり茶色くなったりする原因としては、水不足、根腐れ、日照不足、肥料不足、葉焼け、病害虫などが考えられます。
水不足の場合は、葉全体が黄色っぽくなり、徐々に茶色く枯れていきます。
根腐れの場合は、葉が黄色くなり、しおれたような状態になります。
日照不足の場合は、葉の色が薄くなり、黄色っぽくなります。
肥料不足の場合は、葉の色が薄くなり、生育が悪くなります。
葉焼けは、強い直射日光に当たることで、葉が茶色く変色する現象です。
病害虫は、ハダニやカイガラムシなどの害虫が発生したり、病気にかかったりすると、葉が黄色くなったり茶色くなったりすることがあります。

具体的な対策

葉の色が変わる原因を特定し、適切な対策を行いましょう。
水不足の場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
根腐れの場合は、水やりを控え、水はけの良い土に植え替える必要があります。
日照不足の場合は、より明るい場所に移動させましょう。ただし、直射日光は避けてください。
肥料不足の場合は、生育期に適切な肥料を与えましょう。
葉焼けの場合は、直射日光を避け、レースのカーテン越しなど、柔らかい光が当たる場所に移動させます。
病害虫の場合は、殺虫剤や殺菌剤を使用したり、被害を受けた葉を取り除いたりして、早めに対処しましょう。

葉に斑点ができる

考えられる原因

フィカス・ベンガレンシスの葉に斑点ができる場合、病気や害虫の可能性を疑う必要があります。考えられる病気としては、炭疽病、斑点病などがあります。炭疽病は、葉に黒褐色の斑点ができ、徐々に広がっていく病気です。湿度が高い環境で発生しやすいため注意が必要です。斑点病も、同様に葉に様々な色の斑点が現れる病気です。害虫としては、ハダニ、カイガラムシ、アブラムシなどが発生すると、葉に斑点ができたり、葉の色が悪くなったりすることがあります。ハダニは、葉の裏に寄生し、吸汁することで葉に白い斑点を作ります。カイガラムシは、葉や茎に寄生し、吸汁することで葉を黄色く変色させたり、すす病を誘発したりします。アブラムシは、新芽や葉の裏に寄生し、吸汁することで葉を変形させたりします。

具体的な対策

病気の場合は、初期症状であれば、被害を受けた葉を取り除き、殺菌剤を使用しましょう。症状が進行している場合は、株全体を処分することも検討する必要があります。薬剤を使用する際は、必ず適用のある薬剤を選び、使用方法・使用量を守って使用してください。害虫の場合は、殺虫剤を使用したり、粘着テープで捕獲したりして、駆除しましょう。数が少ない場合は、濡れた布で拭き取るだけでも効果があります。病害虫の予防には、日頃から風通しを良くし、適切な湿度を保つことが大切です。また、定期的に葉を観察し、早期発見・早期対策を心がけましょう。病害虫は、放置すると他の植物にも被害が広がる可能性があるため、注意が必要です。

フィカス・ベンガレンシスの増やし方

挿し木

フィカス・ベンガレンシスは、挿し木で簡単に増やすことができます。挿し木に適した時期は、5月から9月頃の生育期です。この時期は、発根しやすく、成功率が高くなります。
まず、健康な枝を選び、先端から10~15cm程度の長さに切ります。清潔なハサミやナイフを使用しましょう。切り口は斜めに切ると、吸水面積が広がり、発根しやすくなります。下の方の葉は取り除き、上の方の葉を2~3枚残します。これは、蒸散を抑え、挿し穂の乾燥を防ぐためです。
次に、挿し穂を水につけるか、挿し木用の用土に挿します。水につける場合は、毎日水を交換し、清潔な状態を保ちましょう。コップなどに挿し穂が倒れないように入れて、明るい日陰に置きます。挿し木用の用土は、バーミキュライトやパーライト、赤玉土小粒など、水はけの良いものを選びます。挿し穂が乾燥しないように、霧吹きでこまめに水を与え、明るい日陰で管理します。
発根には、1ヶ月程度かかる場合があります。根が十分に生えたら、新しい鉢に植え替えます。植え替え後は、通常の管理と同じように育てます。
挿し木を成功させるコツは、清潔な道具を使うこと、適切な時期に行うこと、挿し穂の乾燥を防ぐこと、そして、根気強く待つことです。

取り木

フィカス・ベンガレンシスは、取り木でも増やすことができます。取り木とは、枝の一部に傷をつけ、そこから発根させて新しい株を作る方法です。挿し木に比べて、成功率が高く、大きな株を増やせるというメリットがあります。しかし、手間がかかり、時間がかかるというデメリットもあります。
取り木に適した時期は、挿し木と同様に、5月から9月頃の生育期です。
まず、取り木を行う枝を選びます。太すぎず、細すぎない、健康な枝を選びましょう。枝の、葉の付け根から少し下の部分に、幅1~2cm程度の環状剥皮(かんじょうはくひ)を行います。環状剥皮とは、樹皮をぐるりと一周剥ぎ取る作業です。形成層(けいせいそう)と呼ばれる、樹皮の内側の薄い層まで、しっかりと剥ぎ取ることが重要です。
次に、剥皮した部分に、湿らせた水苔を巻き付けます。水苔は、乾燥しないように、ビニールなどで覆っておきましょう。
順調にいけば、1~2ヶ月程度で発根します。発根が確認できたら、親株から切り離し、新しい鉢に植え付けます。
取り木は、挿し木よりも確実な方法ですが、少し手間がかかります。しかし、大きなベンガレンシスを増やしたい場合や、挿し木ではなかなか成功しない場合には、取り木に挑戦してみるのも良いでしょう。

フィカス・ベンガレンシスの育て方Q&A

冬越しの方法は?

フィカス・ベンガレンシスは寒さに弱いため、冬越しの際には注意が必要です。まず、室内の温度を10℃以上に保つようにしましょう。10℃を下回ると、生育が衰えたり、葉が傷んだりする可能性があります。窓際は夜間に冷え込むため、できるだけ部屋の中央に置くのがおすすめです。暖房器具の近くは、乾燥しすぎるため避けてください。また、冬場はベンガレンシスの生育が緩慢になるため、水やりは控えめにします。土の表面が乾いてから2~3日後に、ぬるま湯を与えるようにしましょう。冷たい水を与えると、根が傷んでしまう可能性があります。肥料は、冬場は基本的に必要ありません。春になり、暖かくなってから与えるようにしましょう。これらの点に注意して管理することで、ベンガレンシスは冬を越し、春から再び元気に成長します。

ベタベタする樹液の正体は?

フィカス・ベンガレンシスの幹や葉を傷つけると、白いベタベタした樹液が出てきます。この樹液は、フィカス属の植物に特有のもので、天然ゴムの原料となる成分を含んでいます。この樹液には、傷口を保護し、病原菌の侵入を防ぐ役割があります。触っても害はありませんが、人によってはかぶれることがあるので注意しましょう。もし樹液が皮膚についた場合は、すぐに水で洗い流してください。衣服につくと落ちにくいため、剪定などの作業をする際は、汚れても良い服装で行うことをおすすめします。また、樹液は床などに付着すると取れにくいので、作業前に新聞紙などを敷いておくと良いでしょう。

害虫対策はどうすればいい?

フィカス・ベンガレンシスに発生しやすい害虫としては、ハダニ、カイガラムシ、アブラムシなどが挙げられます。これらの害虫は、葉や茎に寄生し、植物の汁を吸って生育を阻害します。ハダニは非常に小さく、乾燥した環境を好みます。葉の裏に寄生して吸汁し、葉が白っぽくかすれたようになります。カイガラムシは、貝殻のような殻をかぶった虫で、葉や茎に張り付いて吸汁します。アブラムシは、新芽や葉の裏に群生し、吸汁するだけでなく、ウイルス病を媒介することもあります。これらの害虫は、見つけ次第、早急に対処することが重要です。数が少ないうちは、濡れた布やティッシュで拭き取ったり、粘着テープで捕獲したりするだけでも効果があります。しかし、数が増えてしまった場合は、殺虫剤の使用を検討しましょう。殺虫剤には様々な種類がありますが、必ず適用のある薬剤を選び、使用方法・使用量を守って使用してください。また、害虫の発生を予防するためには、日頃からの管理が大切です。風通しを良くし、適切な湿度を保つことで、害虫が発生しにくい環境を作ることができます。定期的に葉の裏側まで観察し、早期発見・早期対策を心がけましょう。

まとめ

この記事では、フィカス・ベンガレンシスの育て方について、基本的な情報から、曲げ方、葉のトラブル対策、増やし方、よくある質問まで、幅広く解説しました。ベンガレンシスは、美しい葉と個性的な樹形が魅力の観葉植物で、適切な管理をすれば長く楽しむことができます。日当たりの良い場所で育て、水やりは土の表面が乾いてからたっぷりと与え、肥料は生育期に適切に与えましょう。植え替えや剪定も、適切な時期に行うことが大切です。挿し木や取り木で増やすことも可能です。葉が落ちたり、丸まったりするなどのトラブルが発生した場合は、原因を特定し、早めに対処しましょう。この記事で紹介した情報を参考に、ぜひフィカス・ベンガレンシスを育てて、その魅力を存分に味わってください。

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